「不動産業は地域密着型の事業であるべき。」これは世界規模の不動産事業を営むリストグループ代表北見尚之の経営哲学である。リストグループは東京・横浜といった日本の都市部のみならずハワイや東南アジアでも事業を手掛ける企業だ。そのような企業の代表である北見氏はいくらグローバルな展開を進めたとしても、地域の方々に応援してもらえるような事業でなければ会社は続かないと言う。そこにはどのような思いがあるのだろうか。
北見氏が不動産業界に入ったそもそものきっかけは当時の不動産業界で働く人々のマナーの悪さ。その当時は時間を守らなかったり、態度が横柄だったりする人が多かったそうだ。そこで、逆に考えればマナーを徹底すれば他社との差別化ができ、十分勝機があると考え、不動産業界を知るため、不動産会社に就職。100件の契約を取れば独立すると決意し、二年で達成。その後リストを設立した。そのような経験があるため、リストグループでは代表以下社員全員に至るまで礼儀や礼節に徹底的に気を配っており、北見氏もそういった社員の態度こそが自社のアイデンティティだと語っている。
このような原点を持つ北見氏だからこそのモットーがある。それは「質の高い物件を適正な価格で提供すること。」安い物件を仕入れ高い値段で売った場合、儲けは増えるがお客様は後でがっかりする。そんなことが起きればお客様の気持ちはリストから離れてしまう。多すぎる儲けは必要ない。お客様が感動できるような物件を提供することでお客様にリストのファンになってもらいたいと考えているのだ。
またお客様同様に社員にも自社のファンになってもらいたいと考えている。これは北見氏が創業当時から変わらず抱き続けている思いだ。社員が自社のファンになり会社の成長のため協力していけるそんな希望が持てる会社にしたいと願っている。そのため個人の力量ではなくチームワークに重きを置いていると北見氏は語っている。
このような北見氏の元、現在はグローバルな事業を展開するにまで成長したリストグループだが、このように成長できたのも地元に根付いた事業展開の大切さを忘れなかったからだと北見氏は言う。地域の魅力を高めることで人を呼び込む。住民が増えれば街が活性化する。その結果として自社の売り上げにつながる。どこで事業を行なったとしてもこの考え方は変わらない。この思いこそが北見氏の経営哲学につながっているのだろう。